薬や通院を続けることに、ふと「このままでいいのかな?」「お金もかかるし、副作用もあるかな?」と感じる瞬間があるかもしれません。
その気持ちは、とても自然で、あなたが自分を大切にしようとしている証です。
ここでは、うつ病や不安障害の通院や投薬を止めたいと考えたときに、安心して進められる「方法」をお伝えします。あせらず、あなたのペースで読んでみてくださいね。
すでにお薬を飲んでいる場合の離脱方法
急性期で、強いお薬を処方されている時点では、まだ断薬してはいけません。
急激な変化に体がついていけませんので、無理がたたって回復が遅れてしまいます。
医師に相談しながら、段階的にお薬の強度を弱くしていきます。
そして最終的に弱いお薬にしても大丈夫であれば、医師の許可を得てから、
・一週間に一度抜いてみる
・そこから一カ月たって大丈夫であれば、一週間に二度抜いてみる(例えば水曜日と土曜日を抜くなど)
・そこから一カ月たって大丈夫であれば、一日おきに飲む
・そこから一カ月たって大丈夫であれば、全て止める
という感じでいくと、穏やかです。
私の場合は実験的に、弱いお薬になってから一発で、完全に全ての薬を止めてしまったのですが、それはマネしないほうが良いです(苦笑)
ただし、いつまでもお薬を使っていると、どうしてもボ~っとした副作用が残ってしまって、メンタル系のワークが上手くできないのです。
私の場合は、思い切って、お薬系は全て止めて、「メンタル系のワークが入りやすいように」と考えました。
もちろん、お薬の強度は一番弱いものになってから、医師の許可を得て、断薬しました。
さて、断薬した後ですが、
本当にパニック状態で苦しい時は、ガマンしないでまた飲んでください。(頓服薬として一時的に使う)
ですが、波はあるものですので、少しガマンして様子を見るのもアリです。(各種のワークで乗り切ってみる)
私の場合も、「全然だいじょうぶだな」と思う時もあれば、「けっこうヤバイかも」と思う時もありました。
でもその時に思いついたマインドセットが「しかし、よくよく考えてみたら、不安症・うつ病そのもので死ぬことはないよな・・・」と、ふと考えたのです。
そう考えたら、なんだかバカバカしくなって、気が楽になり、お薬を飲む必要がなくなったのでした。
そして、本書のワークをしたり、一時的に漢方薬を活用することで、乗り切ることができたのです。
市販薬やサプリで応急的に治したい場合
まず、
この本書を読んでいただいているということは、
「文章が読めて理解できるレベルの健康状態」はお持ちだと思いますので、そこまで重症の急性期の方はいらっしゃらないと思いますが、
もしかしたら強いパニックをお持ちで、でも病院の予約が直近で取れず、まだ通院されていない方や、
「とりあえず何でも良いから市販薬やサプリが無いと不安でしかたない」という方もいらっしゃるかもしれませんので、最初にご紹介しておきます。
「お薬を使わなくても良くなるように」との思いで、うつ病・不安障害の改善法を公開しているわけなのですが、
どうしても眠れなかったり食欲がないことで、メンタルがさらに悪化したり体調不良になるよりは良いですので、依存しない範囲で上手く使うのはアリだと思います。
ただし、市販薬やサプリに健康保険は使えませんので値段も高いですし、もし使うとしたら、あくまで一時的な緊急用として「心療内科でお薬がもらえる日まで」のつなぎとして使いましょう。
また、お薬を使っていると、どうしてもボ~っとした副作用などが残ってしまって、メンタル系のワークが上手くできないというデメリットもあります。
【お薬&サプリの例】
・睡眠サプリ
気軽にドラッグストアで直ぐに買えて良いのと、なおかつ最初の数回は、効果も感じました。ただし、連続して使っていくと、体の耐性ができるのかどうか分かりませんが、徐々に効果が薄れていく感じはしました。
・めまい、吐き気のお薬
「乗り物の酔い止め薬」がとても効きました。ドラッグストアの薬剤師さんに聞いたら、「病院で処方される、めまい薬と同じ成分だから効きますよ」と教えてくれました。その通りで、確かに効きました。
・自律神経を整えてストレスを和らげてくれるお薬
「ストレスからくる胃の痛みに効く漢方薬」というような名目の、漢方胃腸薬が私はとても効きます。特に、胃が痛かったりムカムカして食欲がない時などは完璧に効きます。
これは、いわゆる「胃薬」とは違います。
「胃腸を整える成分」というよりは、「ストレスを和らげて自律神経全体を整えてくれる成分」ですので、胃腸にもメンタルにも良いのです。他にも、食欲や睡眠など自律神経全体を整えてくれます。
そして、西洋医学の化学的に作られた成分の薬ではなく、漢方薬は自然の生薬ということで、化学薬品とはまたちょっと違った安心感もあります。
私のお気に入りは、「太田漢方胃腸薬Ⅱ」です。
一回飲むだけでも効果がしっかり感じられて、効き目も早いです。
老舗メーカーのロングセラー商品ですが、その理由が良く分かりました。
・その他、不安うつイライラに効くお薬多数あり
上記の他にも、お薬やサプリは、かなりたくさんあります。
多すぎて自分で選ぶのは大変なくらいですので、ドラッグストアの店員さんに「薬剤師さんに相談したい」と言って呼んでもらって、症状をお話して、それにあった薬やサプリを提案してもらうのも良いです。
例えば、同じ漢方薬でも
・不安 ・神経症 ・イライラ ・不眠 ・食欲不振 ・のどのつかえ感 ・めまい
などの症状に合わせて、商品がそれぞれ違ったりします。症状をお話して、それにあった薬やサプリを提案してもらうと良いです。
ということで、あくまで緊急用として「心療内科でお薬がもらえる日まで」のつなぎとして使いましょう。
お薬を使っていると、どうしてもボ~っとした副作用などが残ってしまって、メンタル系のワークが上手くできないというデメリットもあります。
通院するべきか・薬を飲むべきか・迷っている場合
まだ病院には予約をしていない段階の方で、「できれば精神病院には行きたくない、病院の薬も飲みたくない」という方もいらっしゃると思います。
その場合は、
(1)通院も投薬も一切せず、本書のワークを続けて様子を見てみる
(2)下記の市販薬を一時的に補助的に使いながら、本書のワークを続けて様子を見てみる
というのが良いと思います。
病院で処方される向精神薬などを使った場合のデメリットとして、
・副作用でボ~っとした状態が続き、メンタル系のワークが入りにくい
・自分がメンタルコントロールが上手くなったと、誤解してしまう
・薬を止める過程も辛くて、時間がかかる
などのデメリットもありますので、症状が重篤でない場合は、無理に通院・投薬しなくてよいと思います。
ただし、下記のように症状が重篤な場合は、直ぐに心療内科に通院・投薬をしたほうが良いと思います。
例えば症状として(市販薬を飲んでいるのにも関わらず)
・食欲がまったくない状態がしばらく続いていて、体重が激減している
・まったく眠れない状態がしばらく続いている
・自殺願望が頭から離れない
・パニック状態で身の危険を感じる
というような場合は、直ぐに予約がとれる病院を探してください。
「予約が取れる日を待つ」のではなく、複数の病院に聞いて「一番早く予約が取れて服薬できる病院を探す」ほうが良いです。
治療を続けることに疲れを感じるのは自然なこと
薬を飲み続けることや、定期的な通院を続けることに、ふと「このままでいいのかな」と疑問を持つ瞬間があるかもしれません。毎日の生活の中で、薬の副作用や通院の負担を感じることもあるでしょう。
周囲の人が元気になっていく姿を見て、自分だけが取り残されているような気持ちになることもあるかもしれません。
そんなとき、「もうやめたい」と思うのは、決して弱さではありません。それは、あなたが自分の人生を主体的に考えようとしている証です。
まずは、その気持ちに寄り添いながら、少しずつ整理していきましょう。
「やめたい」と思ったときにまず確認してほしいこと
薬や通院をやめたいと思ったとき、まず大切なのは「今の自分の状態を冷静に見つめること」です。
たとえば、最近の気分の波はどうでしょうか。朝起きるのがつらい日が続いているか、食欲や睡眠に変化があるか、身近な人との関係に違和感を感じているかなど、日常の中にヒントが隠れています。
また、医師との関係性も大切です。もし「話しづらい」「自分の気持ちが伝わっていない」と感じているなら、それも離脱を考えるきっかけになるかもしれません。
治療は、信頼関係の上に成り立つものです。無理に続ける必要はありませんが、まずは自分の気持ちを整理する時間を持つことが、次の一歩につながります。
離脱を考える人が抱えやすい不安とその背景
「薬をやめたら、また悪化するのではないか」「通院をやめたら、誰にも相談できなくなるのではないか」・・・そんな不安を抱える方はとても多いです。
これは、決してあなただけの悩みではありません。多くの人が、同じように揺れながら、自分に合った方法を探しています。
たとえば、ある女性は長年うつ病の治療を続けていましたが、ある日「薬に頼りすぎている気がする」と感じ、離脱を考え始めました。彼女はまず、医師にその気持ちを伝え、少しずつ薬の量を調整していきました。
途中で不安になることもありましたが、医師との対話を重ねることで、安心して進めることができたのです。
このように、離脱には不安がつきものですが、それを一人で抱え込む必要はありません。誰かと一緒に考えることで、安心感が生まれます。
「やめたい」と思ったときにできる小さな準備
離脱を考えるとき、いきなり薬をやめたり通院を止めたりするのではなく、まずは「準備」をすることが大切です。
たとえば、日記をつけてみるのも一つの方法です。気分の変化や体調の波を記録することで、自分の状態を客観的に見つめることができます。
また、信頼できる人に気持ちを話すことも効果的です。家族や友人、カウンセラーなど、あなたの話を否定せずに聞いてくれる人がいるだけで、心の負担はぐっと軽くなります。
「やめたい」と思う気持ちを、誰かに共有することで、次のステップが見えてくることもあります。
最後に:離脱は「ゴール」ではなく「新しいスタート」
薬や通院をやめることは、治療の「終わり」ではなく、「新しいスタート」です。
それは、あなたが自分の力で生きていくための一歩であり、これまでの経験を糧にして歩き出すための準備でもあります。
もちろん、離脱には時間がかかることもありますし、途中で迷いが生まれることもあります。でも、それは自然なことです。
大切なのは、あなた自身のペースで進めること。
誰かと比べる必要はありませんし、焦る必要もありません。
(当サイトの情報は医療行為に代わるものではありません。詳細は免責事項と注意事項をご確認ください。)

 
        





 
 
 
 
 
 
 
