きっとあなたも、
潜在意識(せんざいいしき)とか、無意識(むいしき)という言葉を聞いたことがあると思います。
これは、あなたが今ここで認識できていない意識のことです。
いっぽう別の意識で、
顕在意識(けんざいいしき)というものも聞いたことがあると思います。
これは、あなたが今ここで認識できている意識のことです。
例えば、あなたが今、
「お菓子を食べすぎると太ってしまうからダメ!」
「お酒を飲みすぎると体に悪いからダメ!」
と、頑張って意識しているとします。
これは、あなたが今ここで認識できている顕在意識です。
ですが、ふと気がついたら
無意識にお菓子をバクバク大量に食べてしまっていたとします。
無意識にお酒をグビグビ大量に飲んでしまっていたとします。
これが、潜在意識から起こってくる無意識の行動です。
そして、「あっ!また食べすぎてしまった!飲みすぎてしまった!」と自己嫌悪になります。
それが繰り返され、悪化していくと摂食障害になったり、アルコール依存症など色々な依存症に発展してしまうのです。
他にも例えば、あなたが今、「自分と人を比較してはいけない」と、頑張って意識しているとします。
ですが、例えば、人が豪華な遊びをしていたり・高額な買い物をしていたり・友人や恋人や家族と幸せそうに過ごしている様子がアップされたSNSやブログを見た時に、
表面上の感情では、「別に・・・自分とは関係ないし・・・」と思っても
心のどこかで、以下のような感情が湧き出てくると思います。
「幸せそうで・楽しそうで、うらやましい」
「そんなに成功していて、くやしい、ムカつく」
「同じことができていない自分が、なさけない・はずかしい・不安」
という感情が湧き上がってきたとします。
これが、潜在意識(無意識)から起こってくる感情です。
どんなにあなたが「自分と人を比較してはいけない」と、表面上は意識しても、あなたの潜在意識が無意識に反応してしまうのです。情報がネガティブに処理されているということです。
他にも、
「努力しているのに、同じ失敗を繰り返してしまう」
「勉強しているのに、思い通りの人生にならない」
「常に不安感・違和感・無力感がつきまとう」
なども同じです。
なぜネガティブな感情や行動が湧き上がってきてしまうのでしょうか?
それは、意識の内の95%が、潜在意識(無意識)で占められているからです。
あなたが普通に意識できる、自分で決めることができる顕在意識のほうは、
たったの5%にすぎないのです。
つまり、あなたの思考や行動は、
95%もの無意識な潜在意識によって支配されているようなものなのです。
さらに、その潜在意識の内の70%が、ネガティブなもので構成されています。

では、一体この潜在意識(無意識)は、どうやってプログラムされたのでしょうか?
そのベースは、母親のお腹の中にいるころから7歳くらいまでの環境で作られます。
家族からの教育、地域・学校での教育、経験、体験、人の言動を見聞きした、という中で、ベースが作られていきます。
そして、その後の教育や経験・周囲の環境などからも、少しずつ変化していきます。
なぜ7歳くらいまでに作られやすいかというと、この年齢までは脳の学習が柔軟かつ従順で、脳波は催眠状態であるシータ波が主体になっているからです。
もともとは、環境に素早く適応して安全に生きていくために必要なプログラムなのですが、これが大人になったあなたにとっては、制限をかけて低い自己評価を与えてしまうのです。
例えば、
まだ話すことができない赤ちゃんが泣いて訴えても、思い通りの結果に持っていくことは難しいわけですが、その経験を繰り返すことで、
「自分の願いは、かなわない」
「努力しても無駄」
といったネガティブなプログラムが作られてしまうのです。
他にも、幼児期になれば
「危ないから止めなさい」
「お兄ちゃん・お姉ちゃんと同じにしなさい」
と両親や祖父母から叱られたり、ケガをして痛い思いをしたり、迷子になって怖い経験をしたり、などを繰り返すことで
「自分はダメな存在なんだ」
「新しい事や冒険をしてはダメなんだ」
「外の世界は怖いことがたくさんある」
などの思い込みが作られてしまうのです。
もちろん、これらも元々は必要なプログラムであり、幼少期のあなたを守ってくれたものです。
ですが、実際にはその内の70%もの内容がネガティブなものであり、しかも習慣化されていますので、
大人になったあなたの心の中でも習慣化が続いてしまっていて、余計なマインドブロックになってしまっているのです。
また、時代が変わったことによって合わなくなっている部分もあります。
さらには、大人になった後も、毎日ネガティブな思考や行動を反復することによって潜在意識は書き換えられ、ネガティブな割合があまりにも多く・強くなってしまうのです。
その一番の原因は、やはりネットの情報です。
それによってネガティブな人が増え、そういう環境の中で暮らすから、更にネガティブな影響を受けやすくなります。
家族・学校・職場・地域・友人・恋人・国や人類全体でそのような環境になってしまうのです。
あなたが気付かない内に洗脳されてしまうわけですから、
これは本当に恐ろしい事です。
特に、あなたのように心が純粋で優しい方は、そういった環境の影響を受けやすいのです。
では、その潜在意識のネガティブなプログラムを書き換えることは可能なのか?
はい。可能です。
その方法は大まかに3つあります。
①ポジティブな思考・行動を反復練習する、ポジティブな情報を入手する
(ネガティブな思考・行動を止める練習をする、ネガティブな情報を遮断する)
②ネガティブな記憶を掘り下げて、ポジティブな記憶に書き換える
③人生における大きなショックを経験する
まず、上記の③については、すでに経験した上で悩んでいる方が多いと思いますし、また新たに、わざとショッキングな出来事を起こすのは危険ですので、③は除外します。
むしろ、すでに③を経験した上で悩んでいる方にとっては、逆にチャンスとも言えます。
本書のコンテンツでは、①と②を実践する内容になっています。
では、ここからより詳しく専門的に解説していきます。
潜在意識とは何か
潜在意識とは、私たちが普段意識していない心の領域であり、感情・信念・習慣・価値観などを司っています。
心理学では「氷山モデル」で説明されることが多く、顕在意識が水面に出ている部分(約5%)であるのに対し、潜在意識は水面下の大部分(約95%)を占めています。
たとえば、「自分は人前で話すのが苦手だ」と思っている人がいたとします。
顕在意識では「頑張ればできる」と考えていても、潜在意識に「失敗したら恥ずかしい」「過去に笑われた経験がある」といった記憶が刻まれていると、行動にブレーキがかかってしまいます。
潜在意識が人生に与える影響
潜在意識は、私たちの行動や選択に大きな影響を与えています。たとえば、収入や人間関係、健康状態なども、潜在意識にある信念によって左右されることがあります。以下はその代表的な例です。
・「お金は苦労しないと得られない」という信念 → チャンスを逃しやすくなる
・「私は愛される価値がない」という思い込み → 人間関係がうまくいかない
・「失敗は怖い」という記憶 → 新しい挑戦を避ける傾向が強くなる
このように、潜在意識にあるネガティブな信念が、現実の行動や結果に影響を与えてしまうのです。
潜在意識を書き換えるメリット
潜在意識を書き換えることで、以下のような変化が期待できます。
・自己肯定感が高まり、自信が持てるようになる
・ポジティブな思考が定着し、行動力が増す
・人間関係が改善し、愛される感覚が育つ
・収入や仕事の成果が向上する
・心身の健康が整い、ストレスが減る
つまり、潜在意識の書き換えは、人生全体にポジティブな影響をもたらす可能性があるのです。
潜在意識を書き換えるための理論的背景
潜在意識の書き換えには、心理学や脳科学の理論が活用されています。代表的な理論には以下のようなものがあります。
・認知行動療法(CBT):思考と行動のパターンを変えることで、感情や信念を修正する
・神経可塑性(Neuroplasticity):脳は経験によって変化するため、繰り返しの刺激で新しい回路が形成される
・条件付け理論:ポジティブな刺激と結びつけることで、潜在意識に新しい意味づけを行う
これらの理論をベースにした実践方法を取り入れることで、潜在意識の書き換えが可能になります。
潜在意識を書き換える具体的な方法
以下に、実践的かつ効果的な潜在意識の書き換え方法を紹介します。
① アファメーション(肯定的な自己暗示)
「私は価値ある存在です」「私は成功する力を持っています」といったポジティブな言葉を、毎日繰り返し唱えることで、潜在意識に新しい信念を刷り込む方法です。鏡の前で言う、録音して聞くなどの工夫が効果的です。
参考→アファメーションとは何か?実践方法などの解説
参考→アファメーション用フレーズ集・偉人の名言集
② イメージング(視覚化)
理想の自分や未来の成功を、できるだけ鮮明にイメージすることで、潜在意識にその状態を「現実」として認識させます。たとえば、プレゼンで堂々と話している自分を何度も思い描くことで、実際の場面でも緊張が和らぎます。
③ 瞑想とマインドフルネス
静かな時間を取り、呼吸に意識を向けることで、潜在意識にアクセスしやすくなります。瞑想中にアファメーションを行うと、より深く浸透しやすくなります。
参考→マインドフルネスとは何か?メリットとデメリット・実践方法
参考→瞑想とは何か?メリットとデメリット・実践方法
④ 潜在意識ノートの活用
毎日、自分の理想や感謝していること、叶えたいことをノートに書き出すことで、潜在意識にポジティブな情報を定着させます。手書きが特に効果的とされています。
⑤ 寝る前のリフレーミング
眠る直前は潜在意識が開きやすい時間帯です。このタイミングで「今日もよく頑張った」「明日はもっと良くなる」といった前向きな言葉を自分にかけることで、翌日の行動に良い影響を与えます。
実際の成功事例
ある男性は、「自分には価値がない」という思い込みから、人間関係に悩み続けていました。毎日アファメーションとイメージングを続けた結果、半年後には自信を持って人と接することができるようになり、職場での評価も大きく変わったそうです。
また、ある女性は「お金は苦労しないと得られない」という信念を持っていましたが、潜在意識ノートと瞑想を続けることで、収入が安定し、仕事のチャンスも増えたと語っています。
書き換えを妨げる要因と対処法
潜在意識の書き換えがうまくいかない場合、以下のような要因が考えられます。
・自己否定が強すぎる
・過去のトラウマが未解消
・習慣化できていない
・周囲の環境がネガティブ
これらに対処するには、まず小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
たとえば、簡単なアファメーションから始めて、少しずつ自信を育てていく。また、信頼できる人に話を聞いてもらうことで、過去の感情を整理することも有効です。
まとめ:潜在意識を書き換えることで人生は変わる
潜在意識は、私たちの人生の土台をつくる重要な領域です。
そこにある信念や感情を意識的に書き換えることで、行動が変わり、結果が変わり、人生そのものが変わっていきます。
焦らず、少しずつ、日常の中に書き換えの習慣を取り入れてみてください。
あなたの中にある可能性は、いつでも目覚める準備ができています。
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